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古い家を使い続けるのは難しい~フランス行政のジレンマ

先日、我が家に超断熱材&再生化エネルギーを導入しませんか?という、セールスウーマンが訪ねてきました。

こういう訪問販売って、対面だからなかなかうまくお断りするのがムズイ…。


実は、フランスでは、家のエネルギー効率化をものすごく進めていて、断熱材を入れたり、太陽光&風力発電を導入すると、補助が出るんです。

なので、それを利用してあなたのお宅も導入しませんか?というセールスだったんですね。


その時は、旦那と相談しないと~と言って、お引き取りいただきました。



フランス政府としては、特に断熱材をものすごく推しているらしく、1ユーロで家の断熱材を入れられることができる、的な宣伝をいろんなところで見ます。

実際、うちのご近所さんも1ユーロで屋根の断熱をやってもらったらしい~~~。


ただ、旦那に言わせると、これ、導入前に相当考えないといけないらしい。

というのは、新しめの家だったらいいけど、古い家ってのは、隙間風が入ることを前提に作られていることの方が多いらしいんです。


この隙間風を止めちゃうと、建材が腐ったりするらしい。

でも、隙間風を止めないと、断熱材の意味はないわけです。


昔、フランスのお城についてのドキュメンタリーを見たことがあるのですが、その時も、お城の持ち主が超断熱材を入れると城が崩れるからいれることができない、と言っていました。

実際に、イギリスではある断熱材で家が腐ってしまって大問題になっています。

それがどういう断熱方法か、と言いますと、イギリスの古い家って、外側の壁と内側の壁の間に隙間が空いているんですね。

この隙間をキャビティ―って言うんですが、ここから隙間風が入るからイギリスの古い家は基本、寒いんです。

このキャビティ―に断熱材を入れることで、家をあったかくする、という方法が2000年代にものすごく人気がありました。


私がイギリスにいた当時(20年前)なんか、普通にこの方法をTVとかで紹介したり、建築のプロがおすすめしたりしていました。

でも、そのころから20年、今になってこのキャビティ―に断熱材を入れた家が湿気だらけになって、建材が腐る、という大問題が・・・・。

そして、この断熱材、壁に小さな穴をあけて、中に注入する形のものだったので、家を相当壊さないと取り外せないタイプだったのです。


じゃあ、昔の家は断熱材が全く入ってなかったの?というと、そういうわけでもないのです。

昔も屋根には断熱材(ウールの綿とか)が入っていたし、近代の素材でも50年以上使っていても問題が起きていないものもたくさんあるんですよ。

ただ、フランス政府が推奨するような超断熱された家と比べると、ず~っと寒いわけです。

昔はこういう寒い家にどうやって住んでいたの?と言いますと、着込んで暖炉をガンガン炊いていたんですね。

多少の寒さ、湿気はそういうもんだ、と思って暮らしていたわけです。

20180707_135737.jpg
(木組みの中世の家をキープするのは本当に難しい)

しかしながら、住みやすさを追求する現代、冬でも家の中では半袖で暮らしたい、という人が多い(笑)。


フランス政府は、こういう状況、特に賃貸している人々(弱者)に対してネグレクトが無いように、貸家は政府が設定するレベルの断熱材を入れないといけない、という法律を作った、という話を聞きました。


この法律のせいで、貸家が減ったという話を小耳にはさみ、難しいな~と思いました。


フランスは基本、貸家が少ない。

パリとかの大都会では家を新築することはまず無理だし、美観を考えて外観を作り替えてはいけないという法律がある地域も多いから、少ないのはわかるんですが、地方でも実は少ないんですよ。

私の住んでいる地域も、良さげな貸家はほとんど口コミで無くなってしまうらしい。

元々そんなだったのに、この断熱材の法律のせいで古い家を貸家にするのをやめた人がたくさんいるらしいんです。

その代わり、貸別荘として夏だけ短期貸しする人が多くなったそうです。

夏なら断熱材のない寒い家でもOKだし、貸別荘などの短期貸しがしやすい状況(Airbnbとか)がそろっていますからね~。

借りれる家が少なくなってしまったことで、賃貸したい人々にとってもっと難しい状況になっちゃった、とも言えなくもない…。


古い家は超断熱するよりも、再生エネルギーを導入する方がいいのではないか?と個人的には思う。

けど、断熱材を入れるより再生エネルギーの導入する方がよっぽどお金がかかるんですよね。

フランス政府のジレンマもよーーーーくわかるけど、ほんと難しいですね。








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2004年 フランス ブルターニュ地方でアンティーク屋を始めました。
フレンチアンティークの話からフランスの日常生活まで、思いついたことを書いています。

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